in the dark†短編†
リカは苛立だしげに、私を睨んだ。

「じゃあ、あんたはサチの味方したら? 別に私はいいわよ?」

一旦、言葉を句切り、冷たく言い放つ。

「但し、もう二度と私達には話かけてこないで」

リカから無視されれば、クラス全員から無視される。

サチが受けた仕打ちを思い出して、私は青ざめた。


――怖い。

でも、

もうこれ以上、サチを苦しめたくない。

今更、だけど。

ものすごく後悔したの。

傷つけたこと。

見捨てたこと。

一人にしたこと。

サチに謝りたい。




「ねえ、あれサチじゃない?」
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