in the dark†短編†
「謝りたいんだろ。頑張れよ」

彼は私に目を合わせ、ニッコリ笑った。

かあっと顔に血が上る。

なんで?

そんなの反則だ。

最後に

そんな優しい笑顔。

「ほら、もう行け」

軽く背中を押されて、私はシュウの顔を見上げた。

胸がちくちくする。

もう会えない。

そう思ったら

涙が出た。

「なに泣いてんだよ」

呆れたように言って、シュウは腕の中に私を抱き寄せた。
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