in the dark†短編†
SCENE5

未来

目が覚めて、

一番最初に飛び込んできたのは、お母さんの泣き顔。

お父さんの、お医者様を呼ぶ声。

ぼんやりした意識の中、再び眠りにつき、

次に目覚めた時、隣にサチがいた。

「…サチ?」

呼び掛けると、彼女は弾かれたように私を見た。

「ミツキッ」

ベッドに、縋り付く。

「大丈夫?大丈夫?ゴメン。ゴメンねミツキっ」

泣きじゃくるサチを、私は不思議な気持ちで見つめた。
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