in the dark†短編†
意識が回復して、5日が経った。

私は、主治医から一ヶ月の入院を通告されていた。

いろいろ検査は必要だったけど、

足が折れたくらいで、外傷はそこまで酷くなくて。

後遺症が残る心配もなかった。

「ほら、いつまでもごろごろしてないで勉強しなさいよ。
サチちゃんがノートとプリント持ってきてくれてるんでしょ?」

お母さんの言葉に、口を尖らせる。

「元気になった途端、勉強勉強うるさいんだから。
目を覚ましたときは生きてるだけでいいとか言ってたくせに」

「そんなこと言って学校の授業、遅れたら困るのはミツキなんだからね。
お母さん帰るから、ちゃんとやりなさいよ」

「わかってるわよ。それより明日こそ忘れないでアンジェラのケーキ買ってきてよね!」

ブーブー文句を言う私を無視して、お母さんは荷物を持ち、病室のドアを開けた。

「あら!」

高い声に、顔を向ける。

「お見舞いに来てくれたの?わざわざありがとう」

ドアの前に

リカが立っていた。
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