in the dark†短編†
――ねえ、シュウ。

あなたも

生きることを、選んでくれたんだね。

あなたが眠り続けていた理由を

いつか、私に話してくれる?

あなたが励ましてくれたように、

私もあなたの力になれるかな?


「……ミ、ツキ」


シュウが私を見つけ、微笑んだ。

ゆっくり彼に歩み寄る。

延ばした指が触れ合った。


――きっとこの先

私達に待つ未来は、

いいことばかりじゃない。

でも

暗闇を抜ければ、

そこには必ず光があるから

精一杯の笑顔を向けて、囁く。


これからの

未来を

祝福するために。
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