弱虫モンブラン
「は?泣き落として降参するって?
いい加減にしろ!
もう…お前が泣いてるとこ慰めるのなんか…うんざりしてるんだよ!」
言った直後、ハルキは しまった とでもいう風に顔を歪めたが、既にもう遅かった。
「…今のがハルキの本音?」
「……っ!違…っ!」
「やっと言ってくれた。ハルキの気持ち。
だけど、そんな風に考えてたなんて、知らなかった。
私は、いつだってハルキの事考えてた!
ハルキはどうしたら悲しまずに済むかなって、どうしたら笑ってくれるかなって、ずっと!」
ハルキにその言葉を向けた時、自分の中で何かが弾けた。
「…そう、私はいつもハルキが一番で大事だった!
だけど、ハルキは部屋に行ってもいっつも窓ばっかり見て、私の方は見向きもしないで―――――――」