君と見た夏空
先生と、
「お前…アホじゃん?」


窓が開いているわけじゃないのに、カァカァとカラスの呆れたような声が聴こえた。


「うぅ…」


あたしはショボンと肩を落とす。


「あの茶髪だって、黒髪だって、茶髪ロングだって、」


「レイジに翔に優花だよー」


「…そう、そいつらだってちゃんと取るべき点は取ってんだ。なのになんだ?お前の成績は…」


バンッと机の上のテスト用紙を叩いた。


「14って…教師生活で初だぞ?こんな低い点数…」


ブツブツ文句を垂らしながら、額を抑える杉浦。


「あはっ、じゃぁあたし、先生の教師人生に傷を刻んだんですね」


「プラスに考えるな、プラスに!お前はマイナスに考えろー」


「…はい」


あっという間に過ぎ去った4月。


5月ももう中頃で、ゴールデンウイークなんてすっごい昔。


小テストでボロボロな点数を取ったあたしは、カクッと肩を落とさずにはいられなかった。



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