君と見た夏空
驚くことに、翔もレイジも同じクラスになった。


ギャンギャン言い合いながら、教室へ向かう。


「あっ、朱莉おはよー」


「優花ちゃん、今年もよろしくねーっ」


教室に入ると、クラスメイト達が笑顔で近寄ってきた。


よかった、みんな仲のいいクラスだ。


あたしはニッコリ笑って、「よろしくねー」っと小さく首をかしげた。



振り返ると、レイジ達も囲まれている。


黒板に貼ってある席順を見て、あたしはガッツポーズ、優花は肩を落とした。


「やったぁ!窓際ーっ」


しかも、一番後ろ。


優しい担任に、感謝だ。


一方優花は、真ん中の一番前。


ガクッと肩を落として自分の席に着く優花が、なんだか可愛かった。


< 3 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop