君と見た夏空
「げー。隣、優花じゃねぇーのかよ」


そんな声に顔を上げると、不機嫌そうなレイジ。


「残念でしたー。ってか、あたしで悪かったわね」


「ほんとだよー。しかも優花の隣、翔だし」


そう言って優花の隣に目を遣ると、確かに翔が隣に座っていた。


「そっちこそ、残念でしたー」


「はっ!?」


ガタッと座って、お行儀悪く足を組む。


「好きなんだろ?翔のこと」


「バーカ。そんなんじゃないから」


「照れんな照れんなって」


そう言うレイジのすねを、思いっきり蹴ってやった。

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