君と見た夏空
高校に入学して、早3年。


あたしはもう、受験生なのだ。


校門と校舎を結ぶ、アーチ状の桜並木を見つめる。


ここからでもわかるほどに緊張した面々で、親と会話している1年生が見える。


あたしも1年のときは、あんな感じだったのかなぁ。


なんだか胸の奥がポカポカと温かくなる。


そんなとき、すっかり聴き慣れたチャイムが聴こえ、なんともジャストなタイミングでドアが開いた。


「えー、おはよう。今日からこのクラスの担任になった、杉浦だ。副担…は、」


「はじめまして、このクラスの副担になった三島です。よろしくお願いします」


去年、あたしのクラスの担任だった杉浦(32)に続いて入ってきたのは、見たこともない若そうな教師。


「あれ、誰?」


と、レイジに耳打ちするけど、



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