君と見た夏空
「さ…ぁ?」


レイジも首をかしげた。


「ねねっ、かっこよくない?三島先生ーっ」


前の席の…顔だけ見たことある子が、クルッと振り返る。


「んまぁ、イケメンだよねー?」


ニコッと笑って、あたしはポケットから携帯を取りだした。



「ね、アドレス教えてー」


「OK。はい、どーぞっ」


向こうも携帯を取り出して、赤外線でアドを交換した。


やっぱ、3年になっても名前がわかんない子、いるんだなぁ。


新しく登録された子の名前は、志乃ちゃんと言った。


「こーら綾瀬!またお前の担任かぁー?ったく、人の話は聴けよ!」


「ご、ごめんなさーい」


クラスメイトの笑い声と、杉浦の呆れたため息。


ブッと唇を突き出すと、三島先生と目が合った。


に、ニコッと苦笑いを浮かべると、三島先生はフッと微笑んだ。



< 7 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop