君と見た夏空
「うし、んじゃ今から始業式だー。みんな、廊下に並べー」


「えー」


「かったりー」


「校長の話長いんだもーん」


杉浦の声に、多くの声が飛ぶ。


「めんど…」


あたしはブッと唇を尖らせて、立ち上がる。


「朱莉ぃー!最悪だよう!杉浦の声でかすぎー」


うわーんと泣きついてきた優花の背中をポンポン叩き、あたしは苦笑いを浮かべる。


「ったく、あそこじゃ昼寝もできねぇじゃん」


頭の後ろで腕を組んで、翔は言う。


「学校は昼寝するとこじゃないじゃん!!」


「あーはいはい」


「ムッカー!!」


「ふはっ、なにそれ」


翔とギャンギャン言い合いながら、体育館へ向かう。
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