雨の雫

第三章 掃除が終わったら──



一月はかかるであろうと
思っていた掃除が
一日で終り、流季は
喜んでいた──。。いや
掃除が終ったコトよりも
みぃなのキス、が欲しかった
だけかもしれない……―。


『みぃなちゃん♪キッスぅ♪』


前後撤回。

掃除を流季が頑張っていたのは
みぃなのキス、のためだった。。

『後、俺のエプロン──返して
 くれないか……―??』

照れてるよ!淳が。

『はぃ♪淳さん♪』

『ありがとう、みぃなさん…―』

『呼び捨てでいいのに……―。』

『ぃや、呼び捨てじゃないだろ?
 俺のこと……―だから……。』

『それは年上だからです!
 私は呼び捨てでいいです♪』

『じゃあ、みぃな……。
 敬語、やめないか?』

『え?イヤだったんですか??
 じゃあ、やめるっ!!
 猫被るのもなんだし……。
 淳さん♪エプロン、
 ありがとぉ……。』


……―。。距離が確実に
近づいてる──って俺……―。

ただの変態……―。。



『でも、キスは俺が最初っ!!
 ほら、ほっぺにキス、!!』



……―チュ







純情だったみぃなが………―?!


5年もたったもんな、
当たり前か。


『みぃなちゃん♪唇は?』

『絶対、しません!!』

『ひどぉい………―!』





………―
『やっぱり、やめませんか…?』


上目遣いでこちらをみるみぃな。

『駄目……ですか?』

いや、駄目だな。
流季にキスして汚れた唇を
そのままにしておくか。。。


ゴタゴタの末
渋々、了承したみぃなであった。


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