雨の雫



───数分後。


『えぇっ?!嘘―。ちょっと
 まってよ!優菜!!』

みぃなはまた
なんかあったようだ……――

優菜さんからの電話らしい。

『優菜が今日は彼氏のトコ
 行くから泊まりなさいって…』

『え…………―?』

まずココに男3人で住むことが
無謀なのに、みぃなが入って
大丈夫、なのか……??


『邪魔ですよね……』

『俺的にはオッケー♪』

と言っているのは流季で。

『別にいいんじゃないか?
 俺、床で寝るし。』

と言っているのは淳。

勿論、俺は
どちらでもいいのだが……

『しぃちゃんは?』

『みぃなが決めればいいと
 思うよ??』



──時計は9時を指していて
これから宿探しは大変だろう。
それに掃除したから疲れて
はやく寝たいと思うし。


ココに泊まった方が楽だとは
思うけど。。



──自分の思った言葉は
口に出さないと伝わらないのに、
中々、口に出せず、
みぃなの結論を待っていた───




時間だけが過ぎ去ってゆく。




















───
『もぅ、ココに泊まれば?』

俺の口から滑り出たのは
そんな言葉だった。







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