雨の雫


私の希望通り淳さんは銀行に
車を進めてくれた。。

『大きな声出されると
 非常に危ない。』

『ご、ごめんなさい……』

私は小さくなっていた。

『まぁ、可愛いい声だったから
 いいものの……』

そういって淳さんは
バックミラーを使って
しぃちゃんと流季くんを見た。

『お、お前……』

『淳ちゃぁーん……』

『前、小鳥が死んでて
 悲鳴あげたのはドコのドイツ、
 だったかなぁ……?』


小鳥、かぁ

『まぁ、俺もドバイバーとして
 ひかないようにはしてるよ。
 人間だってあんな死に方
 したくねぇからな……』



……私も死にたくないな。。



────こんな思いになったのは
はじめてだった気がする。。


【死にたくない】なんて。


毎日が違うように思えるなんて。




目的の銀行へとつき
私は車を降り立った。。

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