雨の雫


……貯金は減ってもいないし
増えてもいない。

当たり前のコト、だけど。。。


私がお金をひきだすと
数字は小さくなり
『アリガトウゴザイマシタ』
という機械音だけが
残った。。



『すみません。寄ってもらって
 ──。。。』

『別に。雑貨屋いったって
 お金なければ元も子もないし。
 それに、もう一人ようが
 あったみたいだし。』

そう言ってしぃちゃんが
座っていた席を指さした。。





──そして

コノ平然とした態度を取る人は
私を本当に
好きだったんだろうか。

あんな告白した後に
よく一緒に住もうと同じような
台詞をいえたな……



と良くも悪くも
私はそう思っていた。。


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