*甘いキスを君に*
蒼堵はどんどんあたしの席に近づいて来る。
「……16番は……」
16!?あたしの隣じゃん…
「あ、ここか。」
それだけ言うと、蒼堵はあたしの前を通って隣にズカッと座った。
それとほぼ同時にバスが動き出した。
「………」
ヒェェェェ!!
なんかヤダよ…
雰囲気暗いの苦手〜!!
あたしは梨花に助けを求めた。
だけど、梨花は斗真くんと喋っていて気付いてくれない。
その時、あたしの前に座っていた片瀬さんが後ろを向いて来た。
「蒼堵〜おはよっ!!」
うげ……今日の片瀬さんはいつも以上に強烈だ。