*甘いキスを君に*
俺達は、そのまま新幹線の乗り場に行った。
新幹線の席順の票が配られ、自分の席を探した。
よく見ると、また隣は歩奈だった。
同じ班だからか…!?
「梨花ぁー!!どこ〜?」
あいつの声が聞こえた。
俺は、その声がした方を見た。
歩奈がキョロキョロ辺りを見回していた。
ったく…仕方ねぇ奴。
「おい!ちびっこ」
「あ、蒼堵っ!!あたし場所分かんなくなっちゃったんだけど…蒼堵、梨花知ってる?」
「いや、見てねぇけど。」
「そっか……」
しょぼーんと肩を落とす歩奈。
な、何なんだ?
今キュンッとしたような……
「ま、まぁ取り合えずお前こっち来いよ」
俺は、ちびっこの細い腕を掴んで引っ張った。