放課後ほけんしつ
まみのお父さんは、お母さんに暴力を振るう人だった。まみが小さい頃に、お母さんは、まみを連れて逃げだしたと聞いていた。

このような話は、よく有る話で、ママの父親もそうだった。ママの母も子供だったママと妹を連れて逃げて来たのだ。だから、自分のことのように心配でたまらない。でも、本人が本気で別れる気持ちが固まらなければ、ダメなこともママは、わかっていた。

最悪、警察に通報しかない。
あつしの知り合いが、警察にいたのを思い出し相談することにした。

ママは、あつしの携帯に連絡をした。

「あー、あつしくん、朝からごめんなさい。まみがまた、あの彼に殴られて、学校行けないって電話してきたの。あつしくんの知り合いの警察の人に相談したいんだけどダメかしら。」

「エーッ、まだ別れてなかったんだ…。わかった。連絡取ってみるよ。じゃあ、また連絡入れるよ。」と、忙しそうに電話を切った。
「ありがとう。待ってます」と言って電話を切ると、ママは、店を開ける準備を始めた。
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