Shall we ...?




バス停についてからも、長澤君はバスが来るまで一緒にいてくれた。



「明日、学校遅刻するなよ?」



「うん。長澤君も。」


「俺は、どうだろうね?」


そんな長澤君の言葉に、二人で笑って。





そしてバスが来て、乗り込む私に、「また来週な!風邪引くなよー」って言って手を振ってくれた。




そうやって気遣ってくれるところも、


嫌な顔せず、ほんの数十メートルの距離を送ってくれるところも、


少しだけ茶色がかったサラサラな髪も、


優しい目も、キュンとしちゃうような笑顔も、


今日でもっと、もっと好きになりました。





フッと後ろを見ると、来た道をゆっくりと自転車で戻っていた長澤君が、小さかったけどはっきりと見えた。


本当は家の方向が反対だったのに送ってくれてありがとう。




小さな小さな恋心は、今日1日でどうしようもないくらいに、大きくなった。




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