Shall we ...?





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あの日から、しばらくが経っている。
週2でレッスンがある私たちのクラスだから、もう数回は長澤君とも会ってるんだけど。


もし時間があれば、今日も終わってから踊らない?なんて、コソッと声をかけに来てくれるんだけど・・・・



いつも1番に帰っていた私が、最後まで残っていると、他の子から「今日は何かあるの?」なんて聞かれて。
結局、長澤君たちに声をかけるわけでもなく、先に帰ってしまう。ということが続いてしかている。





何も言わず、帰ってしまってるから…嫌われてないと良いんだけど。




そんな事を思いながら今日も私は、一番にスタジオを出る。




「宇美ちゃん、最近帰るの早いねー?」



帰る私に声をかけてきたのは、受付のお姉さんこと先生の彼女こと、千紗先生。



「あ、はい。レッスン終わったので。」



と、誰もがわかりきっていることを口にしたもんだから、千紗さんはプハッと噴き出して笑った。
そんなに変なことだったのだろうか。
笑っている千紗さんを目の前に少しだけ戸惑いを覚えた。



「ごめん、ごめん。そうじゃなくて、残って踊らない?大地も待ってると思うよ?」



受付のカウンターに手を置いて、首を傾げてにっこりと微笑まれた。
思わずドキッとしてしまうくらい、可愛かった。



いや、今はそんなことじゃなくって・・・・・・。




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