Shall we ...?
長澤君が待ってるなんて、そんなことありえない。
だって、私はあの時、たまたまスタジオを覗いただけなんだもん。
「あの時は、偶然ここに戻ってきただけで・・・」
「関係ないよ。宇美ちゃんも、すごく楽しそうに踊ってた。本当のレッスンの時よりもね。」
ニコッと笑った千紗さんに、ドキッとした。
確かに私はあの時の方が何倍も、何十倍も楽しいと感じた。
だけど、やっぱり参加しにくいのが事実で。
「何て言うか・・・私いつも1番に帰ってたから、残ってると不自然に思われるっていうか・・・」
「気にしなくていいの、そんなこと!じゃあアタシが宇美ちゃんを引きとめてるってことにしとくから。ね?」
「あ、はい・・・」
何だか気を遣わせてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
こんなことも自分でできないのか、私。
本当に、自分の意思がないというか、流されるというか・・・・。