Shall we ...?
「……で、できない……」
教え始めてもらって1時間程がたった頃。
私は、グッタリしてた。
ケバ子ちゃん達の考えてた振りは、とんでもなくセクシーで。
普段、こんなに色気爆発で踊ることがない私は苦戦している。
「大丈夫!宇美、ちゃんとできてるじゃん!」
意外と褒めてくれるケバ子ちゃんに、調子の良い私は「えへへ。」と照れ笑いなんかしてみたり。
「ま、敢えて言うならぁー…好きな人とか彼氏のこと考えて踊ってみて?」
そう言われた直後に、長澤君の顔が出てきてボッと顔が赤くなって、心臓もバクンバクン音をたてはじめた。
「好きな人思い浮かべて顔赤くするとか、ピュアだねぇーっ!!」
キャーキャーと囃し立てるケバ子ちゃんにムッとした顔をして、もうこんな時間だよ!?と言いながら帰り支度をした。
また明日ね!とケバ子ちゃんが言って、暴れる心臓を誤魔化すために家までダッシュで帰ってやった。