Shall we ...?
お母さんに何も言わず、家を出てバイトへ向かった。
「おはよーございまーす!!」
「おっ。宇美ちゃんおはよ。今日もよろしくね!」
我武者羅、ってこういうことか。って妙に納得してしまうような働きっぷりを見せた私。
一緒にバイトに入ってた周りの人は、若干引いてた。
大丈夫?なんて意味のわからない心配の言葉をかけられたけど。
落ち着こうか。なんて鎮められたけど。
「今日は働きたい気分なんです!!」って言葉を返すと、苦笑いされた。
けど、店長の「まあ、宇美ちゃんがこんなやる気出してるのも良いじゃん。」って誉められてんのか、けなされてんのか分からない言葉をかけられた。
そして、
バイトも終盤って時にジョッキグラスを両手に2つずつ持った私は、見事に全部のグラスを床にぶちまけた。
激しい音と衝撃で、一瞬何が起きたか分からなかったけど、店長の冷静な声に起こったことを認識することができた。
「・・・・それ、片付けたら今日はもうあがって良いよ。」
すいません。と小さな声で謝罪の言葉を口にして、ひどく割れたグラスを片付けて、早足で店を後にした。