Shall we ...?




確かに、自分のお金で行ってるのに親に止められたからって、バカ正直に休む必要なんてなかった。
私って本当にバカなのかもしれない・・・
っていうよりも、良い子すぎるのかもしれない。なんて。




「あんたらしくいられないんなら、今すぐにでも金払ってスクールに行け!」っていう言葉はグッときた。



勉強できないから、ダンスを休まされたけど、
そのことで私が私らしくいられなくて、余計に勉強もバイトもできなくなるくらいなら意味がないと思う。




なんていうか、ケバ子ちゃんは見た目があんなで、そういうことって考えてなさそうなのに…しっかり自分の考えとか持ってて、人としてすごいと思う。



少しでもケバ子ちゃん達を蔑んでみていた私は最低だ。





学校の門を出るとき、思い出したかのようにケバ子ちゃんが、



「あ、そうだ。発表会あるから、早くしないと出れなくなるよ。千紗さんからの伝言。」



と言うと、手を振りながら帰って行った。




たくさんの勇気をもらった。
給料日がきたらすぐにでもスクールへ行こう。



「ありがとう!」


背を向けて帰ってるケバ子ちゃん達に届くように、少し大きめの声でそう言うとブンブンと手を振り返してくれた。





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