Shall we ...?
「入ってこれば良かったのに!そんなとこにいないで」
先生が手招きして、入口から少しだけスタジオの中に入った。
あぁ、緊張する。
受付のお姉さんと言っても、普段は違うクラスの先生なわけで。
ダンスのうまい3人に囲まれて、ここで音楽なんて流れようものなら私は・・・・、
それに、先生と長澤君と話す機会なんて滅多にないし。
ここから逃げ出したい・・・・・!!
そんな願いは虚しくも、
「じゃあせっかくだし、踊っとくか?」
なんて、先生の一言で打ち砕かれた。
「え、いや、あの私は・・・・見てます。。」
「ダンサーに遠慮はいらないの!!踊るよ!」
えぇええぇぇ!?
せっかく一歩下がったのに、グイッと肩を押されて長澤君の横に立たされた。
鏡の前には4人が等間隔に並んでいて、私一人だけ浮いて見える、、、、
頭の中が軽くパニック状態。
そんな私を見てフッと笑った長澤君。
「大丈夫、新井さんだから。」
と、恐ろしいくらいの優しい笑顔で言われて顔に熱が帯びる。
その熱を冷ます暇もなく、音楽が鳴り始めて。
体が自然と動き出す。