Shall we ...?




「普段と踊ってる時のギャップ!!!男にはたまんないよねー、大地?」



クスクスと笑いながら、受付のお姉さんが私に抱きついてきた。
「俺をからかうなよ!」と言いながら長澤君が髪をクシャっとして、それが何だか可愛くて、つい笑ってしまった。



「意外とかわいいのよね、大地。ピュアだね!!」



受付のお姉さんは更に長澤君のことをからかっていた。
こんないじられるキャラの長澤君を初めて見れて、ちょっと嬉しくなった。




「そうだよ!俺は先生たちとは違ってピュアなんだよ!」



そう言って長澤君は更衣室に入っていった。





「宇美ちゃん、もうこんな時間だけど家は大丈夫?」




チラッと時計に目をやると10時を回ったところだった。




「はい、門限とか全然ないんで大丈夫です。」



「こんな時間だしな・・・」



そう言って先生は更衣室のドアをドンドンと叩いて中の大地君に声をかけた。




「おい、大地。宇美のこと送っていけよー」



・・・・・え!?
大地君と帰るなんて、そんな…緊張しすぎて無理だって!!



「あ、私一人でかえっ・・・・」


一人でも帰れる、と訴えようとした言葉は更衣室から出てきた大地君によって遮られた。




「あぁ、元々そのつもりだったから。」




少し前から鼓動を速くしていた私の心臓はドクンという大きな鼓動を合図に、より速くなった。
それに伴って、体中の熱が顔に一気に集まってきて。
顔を見られないように、少し下を向いた。





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