ヴァンパイアと秘め事を
「例え消滅したとしても、あの娘たちには会えない」
エドの視線がまっすぐ僕に突き刺さる。
唇を噛みしめた。
…そんなこと、知ってる。
完璧な命を手に入れられなかった──“本物”になりきれなかったヴァンパイアが消滅する。
入れ物の無くなった魂が行くのは、右も左もない…ただの闇。
「分かってる」
「アレン、お前は…自ら抜け出せない闇を選ぶのか」
「…僕は」
自分の手で、千紗と美夜の2人を殺めてしまったこと。
そして、僕だけがまだ、この息苦しい世界で存在し続けていることを。
後悔してるんだ。