ヴァンパイアと秘め事を


2人をヴァンパイアにして、ずっと一緒にいられることができたらどんなに良かっただろう。

…だけど、千紗をヴァンパイアにして一緒にいたら、美夜とは会えなかった。



──僕は欲張りだ。


どれだけ考えても、2人が同時に僕のそばに存在し続ける方法なんて見つけられないのに。


それでも。




「……千紗も美夜も『嬉しい』って、言ってくれたんだ」




一緒にいられることに喜びを感じてくれていた。

欠陥だらけの僕の中身を知らずに、僕を愛してくれた。




「それだけでよかった…」


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