私の青春捧げます

その距離....

『確かにアンタに遠慮するのは馬鹿馬鹿しい。返せって言ってんだよ。』
「ストップ、やっぱりちょっとケチつけるわ。“アンタ”っての止めろ。」

苛立ちから口調が汚くなっていたが、確かに目上に対しての言葉使いでは無かったと反省した。だが、先生と呼ぶのも癪に障る。

『悪かった。……川瀬。』

呼び捨てという選択をしてみた。名前なんか呼びたくないのだから自分的には最大の譲歩だ。

「良くできました。名字か、名前の方が良いなぁ。」

『黙れ』

最初は川瀬の訳の分からない行動や言動にイライラしていた。それは今でも変わらないのだが、数える程しか言葉を交えたコトなど無いのに、話すのが楽だと感じていた。
そして、やたらオレをガキ扱いするような言い方をする事に気がついた。
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