私の青春捧げます
「座れよ。怖がんなくて良い。」

『原因を作ったのは誰だよ。』

「確かに」

空気が柔らかくなった。別にここまで関わっておいて今更逃げたって仕方ない。

ゆっくりと川瀬の前に行き、椅子へと腰を沈めた。

『話したいコトって何だよ。』

今度は自分から話しかけてみた。

《ムカつくけどこの空気は悪くない》

「自分を偽っているお前を見てらんなくなった。あのクラスは嫌いか?」

真面目な瞳でこっちを見る川瀬。

『母さんと約束したんだ。高校を無事に卒業すると。オレは良い子じゃない、普通のクラスに最初から馴染める筈がなかったんだ。嫌いという訳ではない。』

素直に話したのは普段担任からは感じない真面目な雰囲気が伝わってきたからであろう。

自然と言葉が口を通して出て行った。

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