私の青春捧げます
「よーしよーし、若葉泣き止め~。」

ちょっと真面目かと思えばすぐふざける。

担任の辞書に“緊張感”という文字はない。
そう確信した。

『うぜぇ!!!!俺に触んじゃねぇ!!』

思いっきり担任を突き飛ばした。

『“なんとなく”じゃねぇよ!アホかテメェは!こんなのが担任だと思うと不安になるわ!!!!』

「俺はなんとなくとしか言えない立場なんだよ。この行動に意味をつけられねぇの。」

まともっぽいこと仰られていらっしゃいやがりますが、正直自分ドン引きですわぁ。
勝手に動いたのはそちら様なのに何かっこ良く決めやがろうとしてるんでしょうか。

『じゃな』
「無視すんじゃねぇよ!!帰んのか?」

『付き会ってらんねぇよ。今日は帰る、明日は来ない、明後日は辞める。』

たった数十分の間に何年も年をとった気がする。疲れた。

「お前は俺が辞めさせない。また明日な。」

『言ってろ。』

なんか嬉しかったからアッカンベしてやった。

明日の学校は来てあげないこともない。





なぁ、先生。この時すでに惹かれ始めてたんだと思う。

会って数日、話すの二回目なのに可笑しい話だよな。

今振り返ると、先生が担任になったことも、先生の目にとまったことも、オレがあんな風な状況にたったことも全て“必然だった”って思えるんだよ。


でも、そんな綺麗な言葉はオレには相応しくなかった。
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