いつか、桜の下で…




「伊東さんが、私に言ったの。
私が新撰組の敵にならなかったら、近藤さんを殺して、総司と平助君も殺すって」




「俺達のために死ななくてもっ!
…ほら、土方さんに言えば、なんとかなったじゃねぇかっ!」

利人君は、叫んでいた。



「そんなこと…出来ないよ」



「なんでだよっ!」



「土方さんに言えば、伊東さんは殺すことを考える…。
もし、新撰組が伊東さんを殺したら、近藤さんや新撰組がもっと危なくなる…だったら」




「幸村さんが、死ねばいいと?」




三浦君は、静かにそう言った。



「…でも、なんで山南さんなんだよ…」




「私が、自分の手で死のうとしてたのを見られちゃったから…」




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