いつか、桜の下で…



木陰から、三浦君が私の前まで来て、そう言った。


何が『ごめん』なのかわからなくて、「ごめ、ん…?」小さく私は復唱していた。


その『ごめん』は、否定の言葉なの?
聴きたくない…。

私の気持ちには答えられない。なんて…聴きたくないよ……。



「俺さ…幸村さんの事」



耳を塞ぎたい。

ごめんの意味を知りたくない…!

でも………聴きたい……。

今の三浦君の気持ちを知りたい…。





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