いつか、桜の下で…
入隊を希望すると、平助という男の子が私との対戦を望んだ。
彼の目は、誰よりも真っ直ぐで、凄く綺麗だった。
だけど、どこか迷っている気がした。
『女の子とは戦えない』
さしずめ、そんなとこ何だろうと感づいて、私はその隙を狙った。
こんなに隙が沢山ある人達なら、すぐに騙せる…そう思っていたの。
でも、騙すにはあの人達は、優し過ぎて、優し過ぎたから…
一緒にいて、辛くなった。
私が、この人達を殺すんだと思うと、胸が締め付けられるような痛みを感じた。