いつか、桜の下で…





「幸村さん、大丈夫だった?」



三浦君は、『山南さん』と呼んだその人が居なくなった途端、心配そうな顔で私をみた。




私は、それに強く頷いから




「さっきの人は?」



そう聞いた。



答えずらい質問だったのか、三浦君は


「…山南、さん………!」


そう、私に聴こえないくらい小さな声で怒りをあらわにしている。



「三浦君の知り合い、でいいんだよね?」



三浦君は、ぎこちなく頷いて。


「あの人は、山南さんは」




そして。









「君を殺した」









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