いつか、桜の下で…
弐
「幸村さん、大丈夫だった?」
三浦君は、『山南さん』と呼んだその人が居なくなった途端、心配そうな顔で私をみた。
私は、それに強く頷いから
「さっきの人は?」
そう聞いた。
答えずらい質問だったのか、三浦君は
「…山南、さん………!」
そう、私に聴こえないくらい小さな声で怒りをあらわにしている。
「三浦君の知り合い、でいいんだよね?」
三浦君は、ぎこちなく頷いて。
「あの人は、山南さんは」
そして。
「君を殺した」