いつか、桜の下で…
「…幸村、さん…」
目を覚ますと、罰が悪そうに私を抱えていた三浦君がいた。
「…さっき、俺が言ったことなんだけど…」
「私、知りたかったから」
「え?」
「ずっと、もどかしかったの…私が知らない記憶が、たまに頭を過ぎることが」
私が、私でないような気がしていたから。
三浦君は、私の話をただ、ただ、頷いているだけだった。
だけど、私にはそれがとても心地好かった。
そして、私は最後に
「三浦君も、誰かの生まれ変わりなんだよね?」
確信を持った声でそう言った。
それの問いに三浦君は、苦笑いをしながら頷いた。