いつか、桜の下で…




「幸村さん?」





頭を抱え、ふらつく私を三浦君は、そっと支えてくれていた。





駄目って…



一体、何が駄目なの……?





必死に問い掛けても、香織さんは答えてくれない。





言い逃げして殻にこもるんだ。







…ずるいよ…

…香織さんは。










かすむ視界に三浦君じゃない、他の姿が映った。



「ここにいたんだ」




それは。




「探したぜ?」














利人君だった。







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