いつか、桜の下で…


草木、健一。



…土方さんの生まれ変わり。



だから、当たり前だよね。



社長さんで、土方さ…草木さんは、草木さんの道を進んでいるんだよね。





「利人。この子を止めんなよって、あいつにも言っておけ」





草木さんは、そう言って、私たちから遠ざかっていく。







「……陽菜ちゃん…」





「私、知りたい…」




利人君は、私を止めようとはせずに、ただ、見るだけだった。




私には、私の道がある。




そう思うには、まだ早いんじゃないかって私は思う。




私が、私になるには、昔の私を知らなくちゃ。




…そう思った。
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