いつか、桜の下で…


八月十八日。


近藤さんから隊士全員に告げられたのは、尊王攘夷を主として考える長州弾圧。




それの援護だ。






「覚悟のない者、死にたくない者は、早々に立ち去るといい!」





近藤さんの隊士への最後の警告が道場に響いた。





だが、誰一人として、その場を離れる奴はいない。




それは、唯一の女である香織も変わらなかった。




「そうか。ならば、共に戦おう!!!!!」




近藤さんがその言葉を言い終わって、すぐ。


隊士等の覚悟が声となって、行動となって、道場中を沸き上がらせた。




俺は、この時、近藤さんの下でなら、自分の命すら投げてもいいと、再び思った。



近藤さんとなら、幕府を守れる。





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