いつか、桜の下で…






上から、指示された場所に行くとそこはもう、戦場のようだった。



血に荒れ狂う刃が、上下左右に行き交う。



それを見た隊士の一部は、奮えて足も動かない。



戦わなければ、死ぬ。



まさにそんな感じだ。




そんな事を思っている内に敵の刃は、俺達に向いた。




俺は、腰に下げていた真剣をとり、対抗する。




周りを見る暇など、なかったが、俺のすぐ近くで金属と金属がぶつかる音が聞こえる。




もう、後には引けなかった。





「ひぃぃいぃぃ!!!!!!!!!」




隊士の一人が、怯えた声を出す。



助けねぇと…っ!!


そう思った俺は、目の前の敵を薙ぎ払い、一転の迷いもなく、斬った。




隊士の声が聴こえた方を振り向くと、隊士を護っている香織の姿が見える。




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