カラー
「公園でブランコなんて
乗ってんだったら塾来い」
直哉はそういいながら
ブランコの
隣の鉄棒に座る
「いいじゃん
ほっといて〜
てか
勉強ばっかして
何が楽しいんだか
ここで
夕日見ている方がいい」
今日も綺麗な夕日だ
堅苦しい
直哉の顔までオレンジに
染まっている
「…将来のためだろ」
少し強い口調になった
直哉にちょっと
びくっとしたけど
私は言った
「…帰ろっと!
直哉ん家の晩御飯
食べていい?
てか、今日も」
こう言うと直哉は
優しくなる
「…いいよ
また母さん仕事か?」
「…ん」