魔王に捧げる物語


「ここにいる人達はわたしと口をきいてくれないの……」


だからわからない。


呟くと、少し強い風が吹いて鳥が飛んでいってしまった。


いっちゃった……。


名残惜しそうに隙間の外を見つめ、ふと手元を見ると手紙が落ちていた。


どこから来たのか不思議に思いながらも、そっとひらくと、


そこには見たことのない光る黒のインクで、模様のような文字が書かれていた。


「………………」



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