魔王に捧げる物語


小さな頃に印を誰かに見られた。


優しかった人達が氷ついた顔をして乱暴にどこかに連れていかれた。


両親のいなかった私の面倒を見てくれた老夫婦も、恐ろしいものを見たように震えていた。


大人には魔女だと罵られ、子供達は親にしがみついて私を見ていた。


そして搭のような所に閉じ込められた。


誰も口を聞いてくれなくなった……。




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