魔王に捧げる物語
考え込むミラにイリスが勝ち誇ったように笑う。



「バカね、世間知らずもいいところ!

父上である皇帝が崩御されたの、だったら来る理由なんて子供でもわかるわ。


今後の事に決まってるじゃない!」



そんな事知るわけがない。ミラは外を殆ど知らないのだから。


疑問はいくつか生まれた。

イリスは死を悲しんでいるように見えない、そして今後……その言葉がひどくひっかかる。



「それとニルに何があるの……?」


「時間の無駄ね、あなたみたいな人と話すのは気分が悪くなるわ。


いきましょう魔王様?


城を案内して下さらない?」


「イリス、ミラに暴言許さないよ?

不快だから勝手にしてくれ」


ニルは否定も肯定もせずに消えてしまい、




残った二人の雰囲気はかなり悪かった。





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