魔王に捧げる物語




「え?あ……?ま、待って!
ニルっ!!」


思わず彼に助けを求めてしまうくらい鬼気迫る様子の二人に震え上がった。





「そこの二人、そんなにミラに密着しないでくれない?」


「「!!!!!?」」



鶴の一声で彼らはピタリと止まった。

少しだけ安堵する。



「……別に洒落込む相手じゃないし、そのままでもいい」


「魔王様!エリアーデ様と姫様が比較されては困ります!!」

「わたくしもです!」



「あれは特殊だから気にするな、ミラが望むなら飾ってもいいけど……困らせないでよ?」



ニルはそう言い切ると出て行った。


イシュとスーは少し落ち着いたらしく、ミラを見つめ悩んでいるようだった。





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