魔王に捧げる物語
逆じゃないか………?
そう思いながらも、ゴロンと頭を置くと想像通り固かった。
なんというか………骨っぽい。
感触はいまいちだが、優しく撫でられてどうでもよくなる。
「気持ちいい……」
そう呟くとニルから笑みの気配がした。
「柔らかくはないけど、やってみたかったから」
穏やかな声と大きな手が心地よくて、眠くなかったのに眠くなってくる。
「気持ちよくて、眠くなるよ………」
「疲れたんじゃない?いいよ、このまま寝ても」
「うん………」
「後でちゃんとベッドに運んでおくよ」
「ぅん……………」
最後の方は無意識だったかもしれない。
重い瞼を上げられないまま夢に落ちていった。