魔王に捧げる物語
「あの方って、なんですか……?」


声が震えたのは隠せただろうか?


ミラは不安になりながらイシュの海のように青い瞳を覗く。






「あの方は………、わたくしどもの全てが憧れ、



敬愛し、



滅びる事を惜しまない、



世界の全ての魔力を統合する役目を負う、





“魔王”」









その言葉で、寒くなど感じないのに全身に鳥肌がたった。

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