魔王に捧げる物語
あれこれと質問するミラにスーは答えられる限り付き合ってくれて、気が付けば夕刻になっていた。
「ミラ様、お召し替えられては如何ですか?」
そう言われて、初めてドレスのままだった事に気付いた。
「うん、そうするわ」
と言うと、立ち上がって歩き出す。
足に当たる毛の長い絨毯の心地良さを感じながら進んだ。
外からも中からも透けないカーテンを締めて、どうやってドレスを脱ごうか考えていると、
「失礼します」
という声をかけられてあっという間に下着姿になっていた。
流石にこれ以上は無理で、隣のバスルームに逃げ込む、
追いかけては来ないようでひと安心だった。