赤と青。

「亀木」


HRが終わると先生に呼ばれた。


「何ですか?」


「お前さ、進路決まっているだろ?」


「はい」


高校3年の秋。


あたしは短大に行くことが決まっていた。

それが何なんだろう?


「お前に頼みたいことがあるんだけど?」


「・・・何ですか?」


嫌な予感がする・・―――――



「伊能も進路決まってるの知ってる?」


「はい・・」


アカヤは県外の大学に行くことが決まっていた。



だからあたしの恋の時間もあと少ししかなかった。


「伊能と亀木が卒業した中学から連絡あってから、卒業生から進路について話しをしてくれって頼まれたんだよ。

それで卒業生で進路が決まってるの亀木と伊能しかいないんだ」


「え・・・」


「お前ら2人。特別欠席させるから、お前ら3限目と4限目行って来てくれ」




アカヤと一緒に・・・?


2人で・・・?



「亀木?」


「・・・分かりました」






もしかすると・・・





これが最後のチャンスかもしれない・・・――――――――。







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